平均所得は536万円、でも実感に近い「中央値」は410万円。6割以上の世帯が平均以下という現実
厚生労働省の「2024年 国民生活基礎調査」によると、2023年の1世帯あたりの平均所得金額は536万円で、前年から増加しました。しかし、この数字に「そんなに貰っていない」と違和感を覚える人も多いのではないでしょうか。

その理由は、所得の「分布」にあります。所得を低い順に並べてちょうど真ん中の値を示す「中央値」は410万円。平均値と中央値の間には126万円もの大きな隔たりがあります。これは、一部の高所得世帯が全体の平均値を大きく引き上げている「外れ値」の影響によるものです。
より実態を正確に表しているのは中央値と言え、日本の世帯の“ど真ん中”の所得水準は410万円ということになります。実際、平均所得金額である536万円以下の世帯は61.9%を占めており、国民の過半数が「平均以下」の所得で暮らしているのが現実です。