JR西日本は、北陸新幹線で運用しているW7系1編成の先頭車両で、列車を減速させるブレーキの部品が装着されていなかったと発表しました。

JR西日本金沢支社によりますと、21日午後10時ごろ、福井県敦賀市にある白山総合車両所敦賀支所でW7系の車両を点検していたところ、1号車の先頭側の台車で「ブレーキライニング」と呼ばれる部品1枚が装着されていないのを係員が発見しました。
W7系は、電気を使ったブレーキで高速の列車を減速させ、時速10キロ未満になるとブレーキライニングで摩擦力を加え、列車を完全に停止させます。ブレーキライニング1個当たりの大きさは横46センチ・縦17.5センチ・高さ3.5センチ、重さはおよそ7.4キロあり、1つの編成に208枚装着されているということです。

不具合が見つかった車両は、19日に石川県白山市の白山総合車両所で点検を行ったあと、21日まで東京・敦賀間の営業列車に使用されていましたが、乗客にけがはありませんでした。JRは19日に行った点検での付け忘れや、その後に部品が脱落した可能性も含めて原因を調べています。
JR西日本によりますと、同社で新幹線車両のブレーキライニングが装着されていないのが見つかったのは記録が残る限り初めてだということです。