8月に金沢市の金沢龍谷高校野球部監督に就任した浅井純哉さん(68)。部員は2年生8人、1年生1人の9人だ。

金沢龍谷・浅井純哉監督

浅井さんの指導者としてのキャリアは長い。金沢高校では1993年から2011年まで、石川県七尾市の鵬学園では2012年から2022年まで監督を務めた。

金沢高校時代には春夏通じて11回甲子園出場を果たすなど、石川の高校野球界きっての「名将」だが、ひとつの区切りをつけた時期があった。

「1番になるには」

出身校でもある金沢高校の監督を勇退する際に語ったこの問いに対する思いは、今も指導者として心のよすがになっている。

2011年10月に開かれた山口国体の硬式野球。

この年は、エース・釜田佳直投手(元東北楽天投手)を擁してチームは春夏ともに甲子園に出場した。夏の全国高校野球選手権大会では、釜田投手の好投も光り金沢高校としては初めて甲子園で2勝を果たした。

国体への出場も果たし、この大会が浅井さんにとっては金沢高校での最後の采配になった。