金沢市で23日に発生した竜巻とみられる突風で、気象庁は24日、機動調査班を現地に派遣しました。
23日午後1時すぎ、金沢港の近くで竜巻とみられる突風が発生し、市によりますと20軒の建物に屋根が飛ばされるなどの被害が出ました。当時、周辺で撮影された映像には、漏斗雲が渦を巻きながら海面を移動したり、砂ぼこりが舞い上がる様子が捉えられていました。
金沢市五郎島町では、飛ばされた屋根が電線に引っかかったほか、車の窓ガラスが飛んできた物で粉々になりました。
近くで竜巻を見た男性は「砂が舞い上がっていた。屋根が飛んできて、バーンバーンといって屋根と車に当たった」と証言しました。
金沢港では積み上げられていたおよそ20個のコンテナが散乱しました。消防によりますと、突風によるけが人はいないということです。
気象庁は、当時の状況を調べるため、24日、機動調査班を現地に派遣しました。職員は小屋が飛ばされた距離や、被害があった範囲を計測したほか、目撃者から当時の状況を聞き取りました。
周辺では農作業用の小屋が全壊し、瓦が散乱したほか、農業用ハウスも倒壊していて、気象庁はこうした被害の状況から当時の風速を推定することにしています。
金沢地方気象台の丹下昭彦次長は「瓦屋根がどちらの位置からどの方向に飛んだかで、どういう風の吹き方やどういう風のカテゴリーだったかが判別できる。風速・風力も合わせて確認して、竜巻だったかどうか判定したい」と述べました。
気象庁は24日夜にも、突風が竜巻だったかどうかなど、調査の結果を取りまとめることにしています。