石川県内ではあまり見かけることがなくなった「屋台のラーメン」。「石川で屋台ラーメンを復活させたい」と子どもの時に抱いた夢を実現させたオーナーと、大学生の店長を取材しました。

午後7時半すぎ。街に夜の暗がりが広がるころ、開店準備が始まりました。屋台のすぐそばに設けられた調理場から、鍋などを運び入れます。


小松駅前の商店街の一角にある屋台ラーメン「啜(すすり)」。メニューは2種類です。チャーシューとネギをのせたあっさりとした懐かしい味わいの醤油ラーメン。そして鶏チャーシューとほうれん草をトッピングして女性向けに新たに作った貝だし塩ラーメンです。

醤油ラーメン(1000円)


午後8時、この日の営業がスタート。
店長
「ラーメンどうですか?」
通行人
「まだラーメン早いわ」
店長
「またお願いします。お気をつけて!」

店長 南澪さん
「めっちゃムラある。今までずっと来ていたけどきょうは本当に来ん…」
Q 客が少ない時は?
「15人くらい。1時間に5人だとだいぶ少ない」

店長をつとめるのは21歳の現役大学生、南澪(みなみ・れい)さん。普段は2人態勢で屋台を切り盛りしていますが、この日は南さんの“ワンオペ”です。

店長 南澪さん
「全員20代、僕と年齢同じ21歳です」「これ前の営業時間で、水曜木曜は午後9時はちょっと遅くないかなと…早めにしようと思って。大学生は飲み終わるのも早いから若い子向けに入れようと思って」
Qそういう裁量は学生同士で?
「そう。僕らで決めて、5月くらいから午後8時からやっています」

「ラーメンどうですか?」「次決まってます」「またお願いします!」
南さんは石川・白山市内の大学で保育の勉強をしています。