進まない復興…「我慢とか忍耐で済む話ではない」

4月下旬になっても静まり返った南志見地区を「減災・復興支援機構」の木村拓郎理事長が訪ねました。東日本大震災や熊本地震など数多くの被災地を見てきましたが、うねった道路や崩れ落ちた屋根が広がる光景に驚きを隠せない様子です。

木村理事長(左)と奥田さん(右)

木村さん「やっぱり復旧、復興を大前提にするなら、壊れた家の解体撤去を早くしなきゃいけない。ボランティアは、被災者がいて『困っているから助けよう』と駆けつけるので『被災者がいないなら行ってもしょうがない』という話になる。人がいないとボランティアが助けに来ることは、まずないと思う」

カフェ「ココハサトマチ」を訪ねた木村さんに、奥田さんは「戻ってきている住人は10人か20人くらいじゃないか」と説明します。

奥田さん「この辺の人は、集団避難しておらんから。どうしても工事自体はやっぱり後回しになるのかなって思いますけど。ここは基本的にはお客さんが来ないところなんですよ。」

心境を語り始める奥田さん

「自分のすることが復興に繋がるのか」奥田さんは葛藤する心境を話し始めます。