能登半島地震により被害が大きかった断水の問題で、石川県珠洲市は住宅敷地内の配管が壊れて水道が使えない世帯に設置を進めている仮水栓について、75歳以上の世帯に限るなどの制限をなくし、全世帯を対象としました。
珠洲市内では、土砂崩れや建物の倒壊などで早期の復旧が困難な地区を除き断水が解消されたものの、個人の管理となる住宅敷地内の配管が被害を受け、水道が使えない世帯が今もなお多くあります。

こうした状況を改善するため、珠洲市は5月下旬から、復旧している水道管に仮の蛇口を取り付ける仮水栓を、75歳以上の世帯や、給水所へ通うことが困難な世帯に限り設置してきました。一方で、これまでに申請が5件に留まっていることや、本格的な夏を前に対象を拡大してほしいという市民の要望を受け、対象を該当する珠洲市内の全世帯に拡大しました。
市では家庭で水道を利用できる環境を整えることで、日常生活に欠かせないライフラインの本格復旧を進めたい考えです。