2007年能登半島地震から17年 総持寺を支えた“全国の仲間”
2007年の能登半島地震でも特に大きな被害を受けた総持寺祖院でしたが、全国およそ1万5000の曹洞宗の寺院などから40億円もの寄付が集まり、14年かけて復旧工事を行いました。

2021年に「完全復興」を宣言してから3年を待たずに起きた今回の地震。
髙島さんには今回被災したほかの寺院への思いがありました。
「完全復興に向かう道筋の中で力をいただいたみなさんがもっと大変な状況に置かれている。この總持寺祖院という存在も一緒にそこに寄り添っていって、一緒に歩んでいかなきゃいけないなと思うようになった。總持寺だけの問題じゃない」(
総持寺祖院・髙島弘成副監院)
「総持寺だけの問題じゃない」髙島副監院が起こした行動は…
「他の寺院と復興への足並みを揃えたい」
この思いで、髙島さんは全国の曹洞宗の仲間に呼びかけ、能登の被災した寺院への支援を呼びかけました。総持寺の被害を免れたお堂を拠点に、これまでにおよそ20人の僧侶が被災した寺院の片づけなどにあたっています。
福岡の長覚寺から訪れた田ノ口太悟住職は、「いてもたってもいられない思いで来た。守らなくてはいけない場所として、一つ一つ片づけていきたい」と話しました。
「前を向いてますよ。だから、どうやって一緒に歩みを進めていくか。大変なのは大変です。いろいろ考えてもやっぱり進まないこともあるし、目の前のことは変わらないが、その中でも何かそうやって地域の仲間そして全国の仲間、そういった皆さんと一緒にやっぱりすぐ歩んでいくべきだと思う」(総持寺祖院・髙島弘成副監院)
前を向いて歩み始めた門前のシンボル。
再出発のカギになっていたのはこの町の復興を願う1人の女性でした。