被災地に寄り添った漫画を描き続けた、2011年3月「漫画家として出来ること」
毎日4コマ漫画を描き続ける村岡さんにとって、忘れられない出来事があります。それは、2011年3月11日に起きた東日本大震災。日本中が悲しみに包まれ、新聞記事も震災一色となる中で、村岡さんは、「漫画家として出来ること」を考え、連載を続ける決意をします。それから1か月は、被災地に寄り添った内容を発信し続けました。
2011年3月12日、発生翌日の新聞では、転んだ女の子に、手を差し伸べる男の子が…セリフは一切なく、結びの4コマ目には、老若男女が手をつなぎ、「つながる心」の文字。
▼村岡さん「日本中の人が震災で心を痛めているなか、漫画を描いていいのかという気持ちもありましたが、これで描けなくなるのは本意ではない、『漫画家として出来ることがあるはず』と思い直しました。気分が落ち込む記事が並ぶなかで、「漫画が一服の清涼剤になれば」という気持ちで、ネタづくりに取り組みました」
年が明けた2024年、東日本大震災を思い起こさせるような大地震が、元日の北陸地方を襲います。能登半島地震です。
村岡さんは新年の1作目、ぶれることなく、震災をテーマにした4コマ漫画を発信。それが、記事冒頭の作品です。
男の子が、もらったお年玉の一部を被災地支援にまわしてほしいと願う4コマ。「寄付を促すというものではなく、あくまでも、それぞれの立場で何ができるか考えるきっかけにしてほしい」という村岡さん。被災地に寄り添うことはもちろん、高知の読者に寄り添う事も大切にしています。













