「息子と生きる一歩に」

蒼君たちが招かれた、コンサートのリハーサルの日です。この日はハロウィンのイベントもあり、仮装もしました。

(母・永野夏帆さん)
「楽しみにして来ました。車の中でも音楽をいっぱいかけてフリフリしながら来ました」

母、夏帆さんは、蒼君を連れての外出に、どこか抵抗を感じてきたといいます。買い物も、もちろんコンサートも。

(母・永野夏帆さん)
「イオンひとつ行くのも諦めてしまいそうな気がする。だからこうやって機会をいただいて、ちょっとずつ前を向いていくことが“息子と本当に生きていく”っていうことになると思うので、そういう機会をいただけたのはありがたい」

あれれ、蒼君。心地よい音色で、夢の中にいっちゃいそう。

「この機会が蒼君と一緒に生きていく一歩になれば」。

30分という限られた時間ではありましたが、蒼君と夏帆さんにとっては大きな、大きな一歩でした。

(母・永野夏帆さん)
「興味津々でワクワク、ニコニコ聴いていたので私もすごく嬉しかった。『あおくん(蒼君)がいたから私もこんな機会に巡り会えたのかな』ってちょっとウルウルした」

(公開リハーサルへの招待を企画 山下俊輔さん)
「『もしかしたら人生の中で生の音を聴けないかもしれない』という話を聞いて絶対生の音楽を、生のオーケストラの音を聴いてもらいたいという思いで招待した。みんなが喜んで手を叩いてくれたり、すごく笑顔になってくれたり、いろいろな表情を見せてくれてめちゃくちゃうれしかった。“今生きちゅう”って感じることを数分の中で感じてもらえることが音楽の魅力なので、そういった活動をこれからも広げていきたい」