1人の高校生がこの春、角界の門をたたきます。高知農業高校の生徒が元横綱・稀勢の里=二所ノ関親方に弟子入りすることになり、17日出発式が行われました。

(元横綱 稀勢の里 二所ノ関親方)
「大相撲界で活躍して、高知を代表するような力士になって欲しい」

元横綱・稀勢の里が親方を務める二所ノ関部屋に入門するのは、高知農業高校3年生で相撲部の藤宗雄大さんです。藤宗さんは室戸市出身。身長185センチ、体重135キロと恵まれた体格で、高校生になってから本格的に相撲を始め、インターハイに2度出場。去年10月に行われた県大会では、個人戦で準優勝を果たしています。相撲歴はわずか3年ですが、藤宗さんは自ら角界入りを強く希望し、去年4月に二所ノ関部屋を見学した後、入門を決意したということです。

(高知農業 藤宗雄大さん)
「1日でも早く関取になれるように練習してお世話になった方々に恩返しができるように」

(元横綱 稀勢の里 二所ノ関親方)
「自分の身体ひとつで何を手に入れられるかですね。努力・辛抱で備わってきますから我慢して、いばらの道がたくさんありますが私も藤宗さんを支えて、鍛えるので頑張ってほしい」

父・伸さんも高知農業相撲部の出身。17日は我が子の旅立ちを見守りました。

(父 藤宗伸さん)
「頑張ってやってもらうしかない。さみしいですけど仕方ない」

このあと大勢の在校生の激励を受けながら学校を後にする藤宗さん。感謝の気持ちを胸に、高知から角界へ挑みます。