パントマイムとコメディをベースにした、パフォーマンスの公演が9月、県民文化ホールで行われます。“言葉を使わない表現”の魅力をパフォーマーたちに聞きました。

(松岡葵 アナウンサー)
「スタジオに来ていただいたのは、こちらのお二人です!お願いします!」

何とも不思議なパフォーマンスで登場したのは、フィジカルコメディデュオ=「ゼロコ」の角谷将視(かどや・まさし)さんと濱口啓介(はまぐち・けいすけ)さんです。

幼いころから“パフォーマー”に憧れていた二人はパントマイムの養成スクールで出会い、意気投合!“言葉を使わない表現”に魅力を感じ、2016年にデュオを結成しました。“身体表現”を意味するパントマイムと、“喜劇”であるコメディをベースにした、遊び心あふれるパフォーマンスが高く評価され、2019年には、世界最大の芸術祭といわれるフェスティバルで『アジアで最も観客を笑わせた』賞に選ばれました。2020年からは高知市で行われる「大道芸フェス」にも参加しています。

(濱口啓介さん)
「説明しすぎないよさ。『ここに壁があります』と言ってしまったら、“壁があるんだろうな”と思うんですけど、それを体で表現して、“壁があるのかな?”とお客さんが想像して感じることの違いはあると思っていて、そこはすごく魅力的に感じています」

(角谷将視さん)
「言葉で伝えるよりもっと深いところでつながれるような感覚があります。『ありがとう』って伝える前に、言葉にする前の気持ちがあるじゃないですか。その前の“何とも言えない気持ち”を共有するという魅力もあるのかなと思います」

(松岡葵 アナウンサー)
「いろんな混ざりあった感情を全部伝えられるという感じですか?」

“言葉がいらない″からこそ、感じられる魅力もあります。

(濱口啓介さん)
「セリフがない表現なので、小さいお子さんから年配の人まで、しかも国籍が違う人が同じところで笑うというのが、そういう時間はうれしい瞬間です」

(松岡葵 アナウンサー)
「魅力を聞いていると、私、うずうずしてきてしまって…、少し簡単なのでいいので、教えてもらうことできますか?」

(ゼロコの2人)
「どうする?どうする?」
「やめとくか」
「教えよう!」

挑戦するのは、“風船を膨らませてそのまま飛んでいってしまいそうになる”このパントマイム!アナウンサーとして日々磨いている“言葉”を封印して、いざチャレンジ!

(松岡葵 アナウンサー)
「実際にやってみて本当に難しいのが、これくらいの息を吹き込んだら、これくらい大きくなると具体的にイメージしないといけない!」

(角谷将視さん)
「体もゴムのように膨らんでいくようなイメージ」

(松岡葵 アナウンサー)
「ちょっとした動作・仕草ですけど、いろいろと体を使ってやられているんですね」

(角谷将視さん)
「毎日トレーニングして練習して、鏡を見て、見えているかどうか、自分がフーッとやって、膨らませたと思えたくらい、体を動かせていたかどうかも確認しながら」

(松岡葵 アナウンサー)
「そういった努力の賜物なんでしょうね」

(濱口啓介さん)
「細かいところをやっています」

ゼロコは、9月26日、県民文化ホールで、高知で初となる「フラッグ」と題した公演を行います。一本の旗を手に、様々な場所を旅するというコンセプトです。これまで「大道芸フェス」で感じた高知県民の反応を、2人とも楽しみにしています。

(濱口啓介さん)
「コメディを見るときは、見る側も積極性が必要というか、“面白がる力”が必要だと思うんですけど、高知の人はそれがすごくある気がしていて、僕らもやりやすいというか、僕らがやるとリアクションが返ってくるという感じで、どんどん熱量が高くなっていくような印象があります」

(松岡葵 アナウンサー)
「観客も演じる側も一緒に作りあげている、そんな雰囲気を感じました」

(濱口啓介さん)
「壁が感じられる作品もあるんですけど、そういった壁は取り払って進行していく舞台を目指しています。ですから、一緒に楽しめる作品となっています」

高知公演オリジナルの展開も企画中!ゼロコとともに、想像の旅に出かけてみませんか?

(濱口啓介さん)
「僕たちが今言った、『旗が一本しかないのに、なぜ笑いが起こるのか』、『一体感がある舞台ってどういうことなのか』、ぜひ目撃してもらいたいです。来てください!お願いします」