「探検は特別なことではない、日常の中に探検がある」

田中さんは兵庫県淡路島の出身で、大学時代は探検部に所属。卒業後も周りが一般企業に就職する中、探検の活動を続けることを決意し、ラフティングのガイドを募集していた高知県大豊町に移住した。

田中さんが暮らすのは、高知県大豊町の人里離れた山奥。築200年を超える古民家で、不便さをも楽しみながら、洞窟探検家でもあるパートナーと共に過ごしている。ここでは、渓谷探検とは相反する、穏やかな時間が流れる。

庭でティータイムを楽しむ田中さん

田中さんにとって、「探検は特別なことではない」という。

▼田中彰さん
「世間一般には、“探検家”というと『世界のへき地・秘境に行って危険を冒して何かする』というイメージが強いと思いますが、探検は『未知の地を調べる』ということなので、『日常の中にも探検がある』と思うんです。ですから、新しいことにチャレンジしたり、疑問に思ったことを調べたり。日常の心がけにこそ『探検の精神』があります。『日々、探検』です」

そして高知には、初心者でも楽しめるキャニオニングスポットがたくさんあるという。

▼田中彰さん
「高知の渓谷は、全国的にみても水が本当にきれいなので、ぜひ体験してほしいです。」

田中さんは、2026年春、東南アジアの“未踏の地”に向かう予定だ。“神々しいほどの景色”を追い求めて、田中さんの歩みが止まることはない。