「南海トラフ地震臨時情報」について、改めてお伝えします。
(1)南海トラフ地震の想定震源域で「マグニチュード6.8以上の地震など『異常な現象』」が発生した時に、
(2)気象庁は「臨時情報・調査中」と発表し、有識者が「評価検討委員会」を開いて「(1)の現象が南海トラフ地震と関連があるのかどうか」調査します。

今回は、最初の発表で「M6.9」と推定値で出ましたので、「臨時情報・調査中」と発表されました。
(3)そして調査の結果、「(1)の現象が南海トラフ地震と関連がある」と評価された場合、「南海トラフ地震発生の可能性が相対的に高まっている」と判断され、「巨大地震注意」や「巨大地震警戒」という種類の「臨時情報」が発表されます。

2024年8月がそうでしたね、「巨大地震注意」と発表されて「日常生活を送りながら備えを進めてください」と呼びかけられました。このように「臨時情報」は“2段階”で発表されます。
今回の地震ですが、より精度が高い地震の規模を示す「モーメントマグニチュード」という値を調べたところ「6.7」で、「巨大地震注意」の発表基準=「7.0」に満たなかったため、「調査終了」となりました。「新たな巨大地震が起こる可能性が平常時より高まっていると考えられる現象ではない」ということでした。

ただ、決して「安心」はできません。「南海トラフ地震」が起こる可能性は、依然として高い状態がずっと続いています。今回も本当に“紙一重”だったと言えます。
みなさん改めて、今回の「臨時情報」を機に、避難経路の確認、防災用品の備蓄、家族との連絡手段の方法など、“備え”を進めていただければと思います。