
「バチバチと根を引きちぎる音…」原付バイクを乗り捨て、浄水場へ
浄水場が土石流に襲われたとき、ただ1人、施設を訪れていた人物がいた。吉田浄水場を管理する南予水道企業団の川上真二さん(52)。
あの日、大雨によって浄水場に流れ込むダムの原水が濁ったため、浄化操作を行うために早朝から施設へと向かったという。しかし浄水場へと続く道はすでに冠水。普段は自宅から10分程度の道のりだが、川上さんは乗っていた原付バイクを乗り捨て、大きく迂回しながら1時間半ほどかけて浄水場に辿り着いた。
(南予水道企業団 川上真二さん)
「到着すると、バチバチと雷みたいな音が聞こえました。山の木が根を引きちぎる音だったんです」