
そして、船尾へ。ボートデッキと呼ばれる場所には、電力を供給するコンテナ型のバッテリーを搭載しました。燃料で動かす発電機を使わないことで、CO2の削減にもつながっています。
そして、バッテリーを充電をするのが、今治市のゴミ焼却施設「バリクリーン」です。バリクリーンには、ゴミを燃やした熱を活用した発電設備があり、これでバッテリーを充電したところ、一般家庭12日分の電力がまかなえたといいます。

山室勝機関長
「船というのはトラックなどに比べてCO2削減少ない運送手段。だからさらに地球温暖化防止に貢献できると思います」
今治市環境施設課・浅海文明さん
「市のクリーンセンターで作ったバイオマス発電の電気を提供できること、環境にやさしい取り組みの観点から見ると非常にうれしく思っています」
バッテリーシステムの搭載などで、SIM―SHIPは従来の船より12%以上CO2の排出を減らすことを目標にしています。
研究会の中心メンバーとして開発に携わった曽我部さんは「今後は風力や太陽光なども船に持ち込めないか」と、さらなるエコを見据えます。
内航ミライ研究会・曽我部公太専務理事
「身近な船がさらに環境にやさしいものであれば、一般の方々も船は物流に役立っているよね、と。1つ1つの積み重ねで今後の地球環境が良くなればという気持ちでこれからも活動していきたいと思っています」

国内物流の4割国際物流の99%を占めるという海上輸送。日本一の海事都市から発信するミライの姿が環境と私たちの生活を支えていきます。