まず案内してもらったのは、貨物を収容する貨物艙(かもつそう)の上に被さる「ハッチカバー」と呼ばれるもの。カバー自体は、巻き取られることによって開いたり閉じたりする、巻き取り型です。

ハッチカバーは、これまでは油圧で動かしていたそうですが、内航船の巻き取り型ハッチカバーとしては初めて電動化。電動化によって機器の選定を最適化することができ、使うモーターもコンパクトになり省エネが実現しました。

次は、船首へ。ここには「ウインチ」と呼ばれる機械があります。ウインチは、チェーンとロープを巻いたり伸ばしたりするもの。チェーンはアンカーにつながっていて、ロープは岸壁につないで船を寄せるために使われます。今回、このウインチも電動化しました。こちらもこれまで動力が油圧だったため騒音がひどく、船員にとって大きな負担になっていたといいます。

内航ミライ研究会・曽我部公太専務理事
「離着桟は最も神経を使って船員さんにとっても大変な作業と聞いていますので、こういった機器によって低減ができていったらいいなと思っています」