「助言の声掛けはしないで」吃音に寛容な社会へ、金子さんが望むこと
金子さんの家族も応援に駆けつけます。席に案内する前、金子さんは家族にこうお願いしました。
金子さん
「(話し終える)最後まで待ってもらって、助言のような声掛けをしないでほしい」
家族が見守る中、金子さんは一生懸命、商品の準備や接客に取り組みます。

母・澄子さん
「ちょっとなんか大人を感じます」
カフェの店員と客。親子で過ごすのとは違う、特別な時間になりました。
澄子さん
「(この先)接客業をしてみたいと思っているの?」
金子さん
「思う、すごく思う。やっぱり自分は初対面の方と喋ることのトレーニングができた方が自分には合ってるかなと思うから、喋る機会が少ないバイトっていうのは選択肢にない。やっぱり挑戦したい」
母・澄子さん
「あの子の表情を見てホッとしました。これからもアルバイトした時にいろんなことがもちろんあると思うんですけど、きっと楽しくやっていくんだろうなという安心感を今日もらいましたね」
父・佳弘さん
「自分から機会を求めて外へ出ることを通じてきっと彼なりに前に進んでいけるんじゃないかな、臆さずにやっていけるんじゃないかなというのは思うようになりました」
金子諒哉さん
「喋ることで出会いがあることに今回気付けた。吃音をただ嫌って蔑むんじゃなくて、どうすれば吃音とより良い関わりができるかを考えながら生活したい。吃音当事者に寛容な心を持って接してくれたらと思います」

吃音に理解ある社会へ。スムーズに話せなくても、伝えたい思いを「声」で届けます。