「どんどん自分の思いを喋れ」吃音を前向きに捉えられたのは“家族のおかげ”

金子さんが吃音症と分かったのは5歳のころ。成長するにつれて症状が深刻になり、会話や音読などを練習する「ことばの教室」にも通いましたが、改善することはありませんでした。

しかし、金子さんの場合、家族とともに過ごす時間は吃音が出ないことが多いそうです。

妹・千紘さん
「吃音があるかどうとかあんま考えたことない。これが『まーくん』っていう感じ」

吃音症のうち8割の人は子どものうちに治ると言われていますが、残る2割の中には一生、向き合う人もいます。

成長しても症状が続く金子さんでしたが、吃音を前向きに捉えることができるようになったのは、家族の支えがあったからだと話します。

母・澄子さん
「(昔は)吃音に触れるとすごく機嫌が悪くなるんですよね。小学生のときに『なんで俺はこんな喋り方なん?』ということから始まって。自分のことをどんどん嫌いになっていくというのが心配だった」

父・佳弘さん
「吃音があることで黙ってほしくなかったですよね。『どんどん自分の思いを喋れ』って(伝えた)」