新居浜市長選で、市政の刷新を掲げて初当選した古川拓哉氏が、あいテレビの単独取材に応じました。市民文化センターの建て替えを再検討する一方、アリーナ整備の可能性を模索するなど、1期目の政策について語りました。

11月10日に投票が行われた新居浜市長選挙は、前の県議・古川拓哉氏(46)が、石川勝行市長から後継指名を受けた前の副市長・加藤龍彦氏(70)を6000票近くの差で破り、初当選を果たしました。
今回の結果について古川氏は、変化を求めた市民の意思の表れではないかと評価します。
新居浜市長選に当選した古川拓哉氏
「変化を求めた民意があるということと、周りの仲間が『何とかしなければいけない』という思いでやってくれたことが大きかったんじゃないかなと思います」
古川氏がまず切り込みたいと話すのは、新居浜市の財政再建です。
古川氏
「話を聞いていると、財政が懸念されるような出来事が多かったですね。例えば補助金カットであったりとか。財源が無いわけではないと思っているんです。地元の地域経済も活発ですし、四国で一番の工都とも言われているので、決して税収が低いわけではない、というところで、出と入りのバランスとか政策的にメリハリをつけることを考えたいと思っています」
大学生を筆頭に5人の子の父親でもある古川氏。四国一の子育て支援を目指すと話します。
古川氏
「給食費の無償化も公約に掲げさせてもらいましたし、何よりも子育てする人が窓口が分かりやすい方がいいと思うので、一本化してそこに相談すればいろんな悩みに対応できるものをつくっていきたいと思います」
そして、高齢者もいきいきと暮らせるまちへ、地域の状況に応じた移動手段の確保なども掲げています。
また、現在の市の基本計画で210億円かかると想定している市民文化センターの建て替えについては、再検討する方針です。
古川氏
「私の周りは少なくとも文化施設が“あかがねミュージアム”が駅前に1つある中で、『もう1つ作るのか?』という声があったので、そこはしっかり中に入ってから、当時の経緯経過も確認しながらどうするのか考えたいと思います」
その一方で「新しいにいはま」の特色づくりへ、さまざまなイベントから防災まで多目的に使えるアリーナ整備の可能性を模索します。
古川氏
「アリーナはイベント以外にも日常的になるべく使えるイメージでいます。施設単体で見るのではなく、大きいものをつくる時は相乗効果が大事だと思うので、できたら市内の大型ショッピングモールやホテルの付近に整備を考えていきたいと思っています」
そうした政策実現には、議会の理解が不可欠です。市議の多くが相手候補を支援していたこともあり、対話をしながら市政を推進させる考えです。
古川氏
「理事者(行政)と議会は両輪にあたるので、2つが一緒の方向に進んでいかないと市政が推進しない。やはり多くの方の意見を聞いてみたいと思います」
新居浜の魅力発信へ、愛媛県内外を駆け巡りたいと意気込む古川新市長の任期は今月18日スタートです。