遺体がある格納庫へ…「ずらーっと並んでいるんです。264名だから」

(妻の愛子さん)
「空港のまだ古い方の建物だったと思うんです。その2階に集められて、名前を呼ばれた人が(遺体がある)格納庫に連れて行ってもらって。ずらーっと並んでいるんです。264名だから。うちは比較的きれいな状態で見つかっていたので、まるで寝ているかのような感じで『すぐわかりました』と言った。『えーっ』ていう感じで、亡くなるということが信じられない気持ち」

専業主婦だった愛子さん。亡くなった夫の会社を継ぎ、社長に就任しました。

(高木愛子さん 72歳)
「(夫が)家に帰ってくるのが早い時は、病気の時。帰ってきたらすぐ寝ていた。会社が大事だったんだろうね。“自分の分身”みたいな。だから、会社をつぶしたら絶対にいけないと思った」

3人の子どもを育てながら、当時は珍しかった女性社長として、がむしゃらに働きました。

(高木愛子さん 72歳)
「何もわからないですから、まず会社に行くまでが大変。会社に行ったことがなかったので。『会社何やっているの?』というのもあったし、朝が大変でした。弁当作らないといけないのが」

「事故が起きていなければ」と想像することもあったといいます。