なんとも不思議な味のクッキーが誕生です。
販売するのは鳥取県の精肉店。材料にはなんと牛脂が使われています。
一体どんな味なのか?そして、牛脂を使うある理由とは?


鳥取県日吉津村にある「お菓子屋レスピレ」。

オーブンから取り出したのは、焼きたてのおいしそ~なクッキー。
見た目は普通ですが…。

お菓子屋レスピレ 得津圭子店主
「牛の脂、牛脂を使ったクッキーを作りました」

なんと使われているのは牛の脂!

製造工程を見せてもらうと、大きな牛脂を大胆にミキサーに投入。
生地の材料は、牛脂のほか、薄力粉、塩、オーガニックメープルシロップといたってシンプルです。

焼肉やすき焼きなどで使われることが多い牛脂ですが、いったいどんな味なのか…。

記者 清水栞太
「牛脂の風味が鼻に抜けますね。食感はクッキーなんですけど、ほんのり牛風味で不思議な味わいです」

このクッキーの開発を仕掛けたのは、鳥取県産の肉などを扱う「はなふさ」です。

「はなふさ」では、肉を処理する際に削ぎ落す余分な牛脂を、今までは捨てていたといいます。

はなふさ 中山直己統括事業部長
「脂はものすごい上質なので、今まで捨てていながらも、何かできないのかなとすごく模索して」

牛脂をじっくりと火にかけると美しい黄金色の油に。
これを使って何かできないか…。相談したのは菓子店でした。

お菓子屋レスピレ 得津圭子店主
「牛脂っぽいにおいはしてどうしようと最初思いましたけど、確かにこした状態の油はすごい透明で何が作れるかなって感じでワクワクしました」

そして完成した、ほんのり牛香るクッキー。
はなふさの担当者も絶賛です。

はなふさ 中山直己統括事業部長
「バターも白砂糖も使ってないんですけど、ここまでコクのあっておいしいクッキーができるんだなということで、すごく面白いなと思いました」

もったいないから生まれた牛脂のクッキー。
米子市の「花房精肉店」と、鳥取市の「お肉のはなふさ」で販売されています。