ロシアの侵攻が続くウクライナから避難してきた18歳の学生を、新潟県三条市が受け入れることになりました。三条市と学生をつないだのは、ある日本人のSNSへの投稿でした。
7月13日、ウクライナの大学で日本語を学んでいたニキタさん(18歳)を、三条市の職員がウクライナ国旗を掲げて歓迎し、滝沢亮市長はウクライナ語で「ラスカーヴォ ブローッスィモ(ようこそ)」と出迎えました。

ニキタさんと日本をつないだのは、あるSNSのメッセージでした。
東京で不動産会社を営む鈴木豪一郎さんが、会社が所有している物件をウクライナからの避難者に活用してもらおうと投稿したものです。
【不動産クリニック 鈴木豪一郎さん】「たまたま私の会社で保有している物件が1部屋空いていたので、何か役に立てないかなという思いで」
「当社が所有している物件に無償でお住みになってください」という投稿内容は様々な人にシェアされ、ニキタさんの元にも届きました。

ウクライナの法律では、18歳以下のニキタさんは学生としての避難となります。鈴木さんが様々な大学に声をかけ、三条市立大学が聴講生として受け入れることを決めました。
日本が大好きというニキタさん、新潟と聞いてまず浮かんだのが「良寛さん」。
【ニキタさん】「良寛さんの俳句のおかげで(日本の文化をもっと)勉強したくなりました。そして良寛さんの歴史的な場所にも行きたいです」
一方で、ロシアからの侵攻が今も続いていることについて問われると、厳しい表情でこう訴えかけました。
【ニキタさん】「まずは日本の方々に覚えていただきたい。ロシアの戦争がまだまだ続いているということを!」

ニキタさんの家族は今でもウクライナに残っており、ニキタさんは家族全員で三条市に避難できるようにしたいと願っています。