『佐渡島の金山』の世界遺産への登録で、島内の観光には二次交通や宿泊施設が追いついてない現状も見えてきました。
また、冬期は観光客が少なくなる傾向にあり、“通年観光”にも課題があります。

佐渡市の渡辺竜五市長は10月に、BSN新潟放送の単独インタビューで、冬場は海外からのインバウンド客にターゲットを絞る考えを示しています。
「お正月の外国人のロングバカンスみたいなものも含めて、12月や3月10日の『佐渡の日』くらいを一つのターゲットに、長期滞在型とかをやってみようということで今、議論しているところ」

登録直後に佐渡を訪れたのは観光客だけではありませんでした。
相川郷土博物館には、今回の世界遺産への登録に合わせて新たに展示の始まった朝鮮半島出身者の労働環境や生活ぶりを説明する資料もあります。

8月には韓国の国会議員団が佐渡を訪れ、朝鮮半島出身者の慰霊と強制労働に関する展示を視察。議員団は、「全ての労働者の辛い環境をちゃんと表記して、その中でも朝鮮人労働者は“強制動員”されたと、はっきりしてほしい」とし、改めて「強制労働」という言葉の掲示と資料展示場所の変更を強く求めました。
