2004年に発生した中越地震。
旧山古志村は震度6強の揺れに見舞われ、坂牧さん家族は南魚沼市での避難生活を余儀なくされました。当時、坂牧さんは小学1年生。入学からわずか半年後の出来事でした。

【坂牧颯人さん】
「地震は結構ショックがでかくて…。地震関連で環境が2回も変わってというのが大きくあったので」

慣れない環境で一時、不登校になったこともありました。そんな坂牧さんを変えたのが、太鼓との出会いです。

「太鼓芸能集団『鼓童』の復興支援の一環で、被災した地域の学校に“学校公演”という形で回っていたんですね。本当に肌で太鼓の力強さを感じて、なんか自分の中で『これだ!』というものに出会えたんですね」

その後、避難先から山古志へと戻り、小学3年生で太鼓を習い始めた坂牧さん。高校卒業と同時に鼓童の研修生として佐渡に渡り、まさに太鼓漬けの生活を送っていました。

しかし、ここでもまた試練が訪れます。“両ひざのじん帯損傷”です。