水害で建物に大きな被害が出た新潟県村上市坂町の保育園では、子どもたちを複数のグループに分けてほかの保育園で受け入れてもらう分散状態が、いまだに続いています。


【あらかわ保育園 高橋優子園長】「ロッカーの1段目くらいまでは浸水してしまって、子供たちの着替え袋とか入ってたんですけど、そこもみんな濡れている状態でした」

保育園内に付けられた防犯カメラの映像によると、4日の朝4時半には玄関一面に茶色い水が広がり、傘立ても浮いています。映像を早送りすると、水かさが急激に増えていくのがわかります。

園内は床上まで水に浸かり、遊具などが流されたほか、園児たちの作品も泥にまみれてしまいました。

【あらかわ保育園 高橋優子園長】「当時、状況を見てすごくショックだったんですけど、184人の園児もおり、復旧作業をしなきゃいけない人や、多岐に渡る仕事をされている方がいらっしゃるので、早めの保育を開始しなくてはいけないと」


幼稚園バスは無事だった

保育園を再開するためには床の張り替えなどが必要で、通っている184人の園児を今は受け入れることができません。


園児の保育を早急に再開すべく、高橋園長は近隣の3つの保育園に協力を依頼。8日からは分散保育が始まりました。幸い、あらかわ保育園の2台のバスは大雨の被害を受けなかったため、毎朝それぞれの保育園へ園児を送り届けることができます。


【保護者】
「保育園まで30分くらいかかるんですよね。やっぱり何かあったとき大変なので、車もないもんですから…」

「娘が年長さんなんですけど、卒園式もできるかわからないって言われていて…。長年通って最後の年なので、あらかわ保育園で卒園できれば一番いいですけど」


一刻も早い復旧へ向けて職員も必死です。

【あらかわ保育園 高橋優子園長】「今の私たちにできることは、一日も早く工事業者さんに入ってもらって、一日でも早い保育の再開を…ということで、職員一同それだけで頑張っているところです」