新潟県十日町市は、日本有数の着物の産地として知られています。

しかし、織物産業の市場は全国的に縮小傾向で、日本では毎年1兆円相当の着物が廃棄されていると言われています。その課題に、充宜さんは取り組んでいます。

杉浦充宜さん
「こうやって何かお母さんからもらった“思いのある着物”って、僕はすごく大事にしたいなと思っていて。やっぱり着物として着るのは気軽に着られないけど、ワンピースだったら、お母さんからもらった着物着たいなっていう人が、増えたら、あのオーダーメイドでも承っていこうかなっていう思いではありますね」

捨てられてしまう古い着物に、もう一度息を吹き込む。
充宜さんには思い描く未来があります。

「十日町のみんなが、もっと着物とか和装を楽しんでくれるまちになってくれたらいいなと思っています」

ミツヨシデザインスタジオのメンバーは現在6人。
ブランドを支える一人、デザイナーのYocco(ヨッコ)さんは、レディースとキッズの担当です。

Yoccoさん(76)
「着物の幅があったり、柄の天地があったりするので、どこにどの柄を持っていこうかっていうのが、本当に悩むところで…」

長年着物をリメークする市民活動を続けていましたが、充宜さんとの出会いで、新たな刺激を受けています。

杉浦充宜さん
「コンセプトを決めてまして…なので、今回ちょっとロックな、ワイルドな感じの新作ですね」

Yoccoさん
「昔、悪やってたけど…みたいな雰囲気とかでおっしゃるんですよ。『ん?』って。頭の中が訳わかんなくなるほどグリングリンしてるんですけど、こうだってなったっていうか、すごくやりがいがあって面白いですよね」