県外で活躍する青森県民を紹介するターニングポイント。人生の転機となったその時、どのような思いや決意があったのでしょうか。今回のストーリーは弘前市出身、「イルヴィスキオ」(東京・千駄ヶ谷)オーナーシェフ 中田淳。イタリア語で、宿り木という意味の「イルヴィスキオ」。中田は、イタリア料理やワインが楽しめるこの店のオーナーシェフだ。

「イルヴィスキオ」オーナーシェフ 中田淳さん

料理上手な母親が作るかりんとう

3兄弟の次男として生まれた中田。食べ盛りの子どもたちのために母は何でも手作りで振舞った。


中田
「当時はそれこそ茶色おかず…、今思えば全部手がかかってるんですけれども、それがちょっと嫌だっていう時期があったぐらい、何でもかんでも作ってくれた。お菓子も家で作ったぐらい。できれば、周りで買っているポテトチップスが食べたいとか思っていても、なぜか家に帰ると(母親が)かりんとうを作ってたりとか、青森でいうおやき(大判焼き)を、母親が普通に作って家にあって、全然ありがたみも感じずに育ってたんですけど」