コメの値上がりは、コメを原料とする「みそ」の製造にも影響が出ています。
創業100年を超える老舗は、原材料費の高騰を商品の価格に充分に転嫁ができないなか、備蓄米を活用した商品づくりを検討しています。
青森県大鰐町で「みそ」の製造・販売を行う「マルシチ 津軽味噌醤油」では、主力の「津軽味噌」などの原料に県産米を中心にした主食用米を使っています。
マルシチ 津軽味噌醤油 阿部 仁 工場長
「昨年に比べるとコメの値段も倍くらいに上がってきている状況なので…。値段が高いプラス、なかなか手に入りにくいっていうのがあって、非常に困っている」
「みそ」に使うコメの仕入れ値は平年と比べ2.5倍となっているほか、大豆などのほかの原材料や電気・資材などの高騰も追い打ちをかけています。
2024年の秋に商品価格を見直しましたが、それ以降も続く物価の上昇に充分に対応できていないといいます。
マルシチ 津軽味噌醤油 阿部 仁 工場長
「客離れしていくのが少し怖い部分ではありますが、このままコメの高騰が続くようであれば、値上げをせざるを得ないのかな…」
こうしたなか「みそづくり」には、新米よりも実は古米の方が適しているといい、備蓄米での製造を検討しているといいます。
マルシチ 津軽味噌醤油 阿部 仁 工場長
「現在使ってるコメよりも安いのであれば、ぜひ使ってみたいのもあるし、『みそ』に使うコメに関しては、“古米”、“古古米”のほうが『こうじ』が作りやすいっていうのがある」
創業115周年を迎える老舗は、逆風のなかで新たな一手を打とうとしています。