宮司が“決断”
「祭りを継続していくこと。安心して喜んで集まれる場所を守っていく」

16代目宮司 佐々木紀人さん
「総代さんの1人がクラウドファンディングをやってはどうかということで、成功するかどうかはわからないのですが、神様のためであれば、やれることは何でもやりたいなと思って、クラウドファンディングに挑戦しました」

3月中旬に始めたクラウドファンディングは、4月上旬で、すでに100万円を超える寄付が集まりました。返礼品には、知人の醸造家がつくった「ワイン」や「仏像」を作る職人が制作した「表札」や「根付」を揃えています。

16代目宮司 佐々木紀人さん
「本当に感謝でいっぱいです。宮司としては、お祭りをしっかりと継続していくこと。安心して喜んで集まれる場所を、今後も末永く、宮司として守っていくことが平内の方々に恩返しすることだなと思っています」

400年近く地域に愛されてきた「神明宮」は、新たな支援の形を模索しながら伝統を守ろうとしています。
青森県内には神主は約250人いますが、その8割以上が兼業で、取材した佐々木さんも平内町内14の神明宮の宮司をつとめながら、青森市の中学校の教頭としても働いています。

県神社庁によりますと、県内には734の神社が登録されていますが、氏子の高齢化や神主の担い手不足、社殿の老朽化が進んでいて、今後神社が減っていくことが予想されています。