青森県大間町の大間漁協に所属するマグロ漁船が12月19日、マグロ漁を終えたあと行方が分からなくなりました。乗組員1人が救助されましたが死亡が確認され、現在、残る1人の捜索が行われています。

行方が分からなくなっているのは、大間漁協に所属する「第二十八光明丸」です。
青森海上保安部によりますと、船には船長の藤枝亮一さん(70)と乗組員の須藤愛教さん(55)が乗っていましたが、当初予定していた19日午後5時頃に港へ戻らなかったということです。

漁協の船が捜索したところ、19日午後9時10分ごろに大間埼灯台から東北東約3キロの海上で、救命胴衣を着た須藤さんが浮いているのが見つかり救助されましたが、意識不明の状態で病院に運ばれ死亡が確認されました。現在、船長の藤枝さんの捜索が行われていますが、20日朝から天候が荒れ、漁協は陸から捜索しています。藤枝さんは2019年に東京・豊洲市場の初競りで、史上最高の3億3360万円で一番マグロを獲得し、腕がたつ漁師として知られていました。

船長の藤枝亮一さん(70)

※大間町 野﨑尚文 町長
「私も親しくしている船なので、ビックリして本当かと思った。風が強いなかで横波を受けたのかと感じています。生きていればいいのですけど」

また、19日午後11時22分頃、捜索中に大間埼灯台から東北東約2キロの海上で、「第二十八光明丸」と見られる転覆船を発見し、海上保安部が監視していましたが、20日午前4時頃に見失ったということです。
大間漁協によりますと、東京豊洲市場での初競りに向けてマグロの値段が上がるため、19日は多くの漁船が漁に出ていたということです。19日夜は、西北西の風約7メートル、波は約1メートルで、海水の温度は11℃だったということです。