「入れなくてもいいから…その場所にいて祈ってるだけでもいいから…」息子のけがを知った母親は無意識に動いていた

相撲は、選手として国体にも出場した祖父の影響で6歳のころに始めました。
つがる市のジュニアクラブに通って稽古を積み、中学2年生のときには伊勢ヶ濱部屋の夏合宿で、いまの横綱・照ノ富士にも胸を借りました。そして、磨いた素早い立ち合いから一気に攻める「押し相撲」。

これを武器に尊富士は大相撲春場所を勝ち進み、優勝を大きくたぐりよせました。迎えた14日目の大一番に石岡さんは五所川原市のパブリックビューイング会場で取組を見守っていました。

尊富士の右足首負傷が分かった時、石岡さんの胸をよぎったのは。

尊富士の母・石岡桃子さん(47)
「本人の性格からして、立てるんだったら出るって言うんだと思っていました。(会場に)入れなくてもいいから、その場所にいて祈ってるだけでもいいから、次の日の朝飛行機に乗りました」