昭和44年(1969年)3月、営業開始したばかりの熊本交通センターの映像です。

もともとこの場所には熊本県庁がありました。昭和42年(1967年)県庁が移転、その広大な跡地に熊本交通センターが建設されました。熊本交通センターはバスターミナル、ホテル、名店街などが一体となった大型複合施設で、その規模たるや日本一、東洋一とも言われました。

当時ニュースはこう伝えています。「熊本交通センターでは今朝6時20分の始発バスから発着が開始されました。

このバスターミナルには5つのバス会社が乗り入れ、36の乗り場から県内外に1日6000回のバスが発着、8万人の乗降客があるという日本一の規模を誇っています。

きょうは初日とあって利用客もいささか戸惑いがち。特にお年寄りはあまりのスケールの大きさにビックリ。

自分の乗り場に行くのに何回も尋ねまわる風景も見られました。

また新しく登場した地下商店街は朝早くから詰め掛けた利用者で大賑わい、熊本の新しい名所としての人気を見せていました。」

熊本交通センターは平成27年(2015年)周辺エリアの再開発にともない閉鎖となりますが、令和元年(2019年)9月にはバスターミナル、ホテル、商業施設などが一体となった複合商業施設「サクラマチクマモト」として生まれ変わりました。