「僕だけだったら我慢できるけども」亡くなる数時間前…電話で語った家族への思い
男性が「自分の死後、頼って欲しい」と手紙に書き残した人物がいる。

NPO「ビリオンビー」の代表、森山さん。
知人が誹謗中傷を受けたことをきっかけに、19年前から無償で誹謗中傷対策に取り組んでいる。
この日、男性の妻は、森山さんに会って今後の対応について相談した。

亡くなった男性の妻
「主人もしんどかっただろうと思って。そのしんどさに気づいてあげられなかったなって思ったりする。(誹謗中傷を)消してくれ消してくれって、死ぬまでずっと言っていた。ちょっとでも消してあげたいと思う、それについては」
NPO「ビリオンビー」森山史海代表
「うちの弁護士にも手伝ってもらって、消すのもどんどん進めていくので」
男性は、誹謗中傷を受け始めた直後から森山さんと連絡を取るようになった。最後に電話で話したのは、亡くなる数時間前だったという。

NPO「ビリオンビー」森山史海代表
「僕だけだったら我慢できるけども、やっぱり子どもとかご家族に嫌な思いをさせてしまったって、本当に何とかしてくださいって。何とかしなくちゃいけない問題だと思いますって。だから今回何が何でもこうやって表に出て、やっていこうかなと思いました」

相談を受けると森山さんは、誹謗中傷の投稿を一つずつ確認し、保存していく。今回の性加害問題では、あわせて2200件を証拠として警察に提出している。
2023年12月、妻は森山さんと大阪府警に向かった。すでに男性への誹謗中傷については被害届を提出していたが、家族の分についても相談するためだ。

亡くなった男性の妻
「今後、この子が携帯持つようになって、いろんなものを目にするようになったときに、少しでもこの先が変わったらいいなと思う」
