「3軍」を持つ球団も増加中

プロ野球チームには、70人ほどの支配下契約選手と育成選手が所属しています。その中で29人しか1軍登録されません(感染症特例で31人まで拡大)。それ以外の選手が1軍入りを目指して、2軍で切磋琢磨しますが、野球のポジションは9つ。限られた席を争うので、当然試合に出られない選手が多く発生します。

こうした選手たちも試合に出られるようにと作られたのが3軍です。3軍監督、コーチを配置し、より多くの選手に指導の目が行き届く環境づくりがされているということです。

この3軍、すべての球団が持っているわけではなく、2023年現在、読売ジャイアンツ、福岡ソフトバンクホークスなど5球団が組織しています。

3軍の試合は運営の都合などから、イニング数が短くなるなど変則的で「非公式試合」として扱われます。試合相手も国内の独立リーグや、大学・社会人チーム、台湾や韓国のチームなど幅広いのが特徴です。

選手の大半は育成選手や高卒ルーキーで、彼らに「試合感覚」を付けさせることも重要な目的だそうです。先出の“運営者さん”は自身のサイトで「そもそも日本プロ野球の育成環境は、3Aから1Aまであるメジャーリーグと比べ劣っていたので、3軍に注目が集まり、日本の選手育成環境が改善することを期待したい」と話しています。