21か月連続で減っている「実質賃金」。給与総額は増えているものの、物価上昇に追いつかない状況が続いています。賃上げは、日本全国に広がっていくのでしょうか。中小企業のスーパー「アキダイ」秋葉弘道社長とともに考えます。
物価高…“賃上げ”広がる? 中小企業の取り組みは
経団連前に集まったのは、パートやアルバイトなど非正規雇用の人たち。
賃上げを求める“非正規春闘”が始まりました。
非正規春闘実行委員会 青木耕太郎さん
「今のところ賃上げは正社員に限られる場合が多い。一方で非正規労働者は生活を維持するのがやっとの低賃金です」

都内の飲食店でパート従業員として働く30歳の女性。「非正規雇用」です。
時給は1200円で週5日。フルタイムで勤務し、月の手取りは17万円あまりです。
パート従業員
「貯金ができないことによって将来への不安がある」

時給はあまり上がらず、生活の質は下がる一方だと話します。
パート従業員(30)
「世の中的に物価高騰しているわけなので、日本全体が賃上げをしていくことが大事」
給与としてもらった額の「名目賃金」が3年連続で増えているのに対し、物価の変動を反映させた「実質的な賃金」は21か月連続で減っています。物価高騰により賃金アップを実感できないでいるのです。
賃上げをめぐっては大企業を中心に積極的な動きが見られる中、今後、中小企業が大幅な賃上げに踏み切れるかが焦点です。
