亡くなった妻と長男 遺体発見は地震発生から16日目

 大切に守り続けてきた千枚田。出口さんはこの田んぼで共に米作りに励んでいた妻・正子さん(75)、そして長男・博文さん(49)を地震で亡くしました。

 家族団らんで過ごすはずだった正月に変わり果ててしまった自宅。道路が寸断され、重機を使うことができず、捜索は難航しました。自宅にいた妻と長男、ようやくふたりの遺体が発見されたのは地震発生から16日目でした。

 (出口彌祐さん)「苦しかったなというのが本音ですけどね。助けられなかったかとかいろんな感情がやっぱりあります。仕方ないですよね、諦めもしなきゃいけないだろうし」

 毎年、正月は長男と次男が里帰りして家族4人で過ごしていましたが、自宅に妻と長男を残して市内のバス停まで次男を車で迎えに行った帰りに激しい揺れに襲われました。

 (出口彌祐さん)「国道の海岸に近いところまで行ったんですわ。そしたら崖崩れが起きていて通れなくなった」

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 自宅へ続く国道は土砂で寸断。山道を歩いて自宅へと向かいました。すると…。

 (出口彌祐さん)「いつも渋田町(山道)の方から行くとわたしの家が見えるんですけど、そこが山になって全然見えないんですよ。山で押しつぶされて屋根の一部が国道のところまでがーっと出てました。(Q奥さんと長男さんは?)そこらじゅう探してみたんだけど、そんな形跡全然ないし」

 地区全体が孤立状態となり、数日後にようやく救助活動が始まりましたが、思うようには進みませんでした。

 (出口彌祐さん)「どうしても大型の重機じゃないといけないということで、もうどうしようもなくて待っていました。ジリジリジリジリと日が経つし。(Q見つかったのは?)1月16日ですね。なんか後悔やら早く見つけてほしいのやら…実感がなかなかでてこないというか」