「ウクライナ製のドローンは1500キロ飛ぶことができる」

これまでロシア領内への攻撃について詳細は語られてこなかったが、今回ダニロフ書記はインタビューの中で攻撃に使った武器ついても明言した。それはロシアが言う西側から供与された兵器ではないという。

ウクライナ国家安全保障国防会議 オレクシー・ダニロフ書記
「ロシア各地の軍事施設を攻撃した時に使用したはウクライナ製の兵器だということを強調したいです。(中略)現時点でウクライナ製のドローンは1500キロ飛ぶことができます。ロシアの防空システムを通り抜けることもできるし発射された場所からかなり離れたところにある標的を攻撃できます。私たちはドローンを実際の戦地で使っているおかげでドローンに非常に詳しくなりました。開発者は戦地の軍人と連携しているので欠点を把握し改善しています。これは他の国ではできないことです

東大先端研の小泉氏はウクライナのドローン技術を認めながらもこれでロシアの戦車工場を潰して戦力を低下させるような効果はないという。

東京大学先端科学技術研究センター 小泉悠 准教授
「(ドローンでは)大規模な戦略攻撃はできない。だからエネルギー施設など小さなドローンの攻撃で大きな損害が出る施設を選んで攻撃している。それをもってロシア国民にも戦争を実感してもらいたいと言っている。多くの研究が指摘してますが、戦略爆撃で市民の意志をくじくような攻撃で政府を動かして戦争を終わらせた例はないんですね。だからあくまで“雨だれ”による長期的な心理効果で、これで今どうなるってことじゃないのはウクライナもわかってやってる。今できるのはこれだけなんだっていう非常に苦しい状態なのはわかります」