非常階段に人が…

高田記者:「窓ガラスがこなごなに割れて大変危険な状況になっています」

場内アナウンス:「窓ガラスを割られて(校舎内に)入られたことについて、ご存じの方がおられましたら校長の方までお越しいただければ幸いです」 

これは、石川県金沢市に帰省中だったチューリップテレビのスタッフが撮影した映像です。避難所に指定されていた小学校の窓ガラスが割られたのです。

同じことが富山市内でも相次ぎました。

海からおよそ600メートルの富山市立水橋西部小学校。大勢の住民が避難してきましたが、鍵が開いていませんでした。その場にいた富山市議に当時の状況を聞きました。               

富山市議会 押田大祐 議員:「非常階段に人が詰まってるのが見えました。まだ鍵開かんがか?っていう。『誰が鍵開けるがよ?』っていうそういう怒号のような声がしました。子どもや女性の方は不安そうに…。一刻も早く暖かいところへ。せめて高いところへと」

       

揺れてからおよそ20分後には、150人を超える住民が集まったといいます。

富山市議会 押田大祐 議員:「地震がガラガラガラと来た時に将棋倒しになって、二次災害が起きるかなと思って、中に入れなきゃなと。鍵を持っている地区センターの所長も来てない。学校の先生もまだ到着していないという状況だったので…」        

押田市議が富山市に連絡、許可を取ったうえで、住民が窓ガラスを割って中に入り、教室で一夜を過ごしました。                 

富山市議会 押田大祐 議員:「迷うことなく割るべきだなと思いました。水橋地区って全然高いところがないんですよ。じゃあ、避難所である小学校。耐震補強もしてありますので、割って安全なところに逃がすのは当たり前のことだと思いました」 

       

小学校に鍵を管理する富山市の職員が到着したのは、地震から50分後のことでした。