東北電力女川原子力発電所2号機は、安全対策工事が長引き今年5月頃の予定だった再稼働を数カ月程度延長しました。東日本大震災の時、女川原発はなぜ大事故を免れたのか。そして万が一に備え、必要なこととは。大槻記者の報告です。

女川原発の元作業員 今野寿美雄さん:
「あそこが向こうから1号機2号機3号機で、排気塔のある影の辺に事務所棟があって、そこにいた」
福島市に住む今野寿美雄さん(59)は、2011年3月11日、宮城県の女川原発の敷地内にいました。

女川原発の元作業員 今野寿美雄さん:
「午後3時に帰る予定だったから、あと15分というところ」
計器のメンテナンスなどを行う作業員として全国各地の原発を渡り歩いていた今野さん。あの日は女川原発での仕事を終え、当時住んでいた福島県浪江町への帰路につくはずでした。事務所で荷物をまとめていた時、すさまじい揺れに襲われます。
女川原発の元作業員 今野寿美雄さん:
「半端じゃなかった。ドーンと来たと思ったらグウグウ揺れる。長いなと思ったら3分以上か。またドーンと下から突き上げてまた揺れて」

震度6弱の揺れ。女川原発は1号機と3号機が稼働中。2号機は原子炉起動中でした。