「大型2種免許」満19歳で取得が可能に
この状況から脱却するため、熊本電鉄では、初任給の5500円引上げや、入社時の支度金のほか、運転士に必要な免許取得費用の負担など様々な支援制度を用意し新規採用に取り組んでいます。

中でも特に力を入れたのが…
熊本電鉄 坂本昭文 運輸部長「新卒の採用という部分にも当社としては力を入れて期待しています」
熊本電鉄 松本響 運転士「これで一通り車両の点検が終わりました」

熊本電鉄の松本響(まつもと ひびき)運転士、2004年生まれの19歳。
路線バスで熊本県内唯一10代の運転士です。

これまで運転士に必要な「大型2種免許」を取得するには、満21歳であることが条件でしたがおととし(2022年)の法改正で満19歳で取得が可能になりました。
松本運転士「おはようございます。お待たせしました。桜町バスターミナル行きでございます」

おととし熊本電鉄に入社し、去年9月に運転士デビューした松本さん。
松本運転士「お客様との距離が近いので、直接『ありがとうございます』と言って
もらえたりとかそういうのは嬉しいですね」

幼少期から憧れていたというバスの運転士。やりがいはありますが、現状の待遇には改善が必要だと感じています。
松本運転士「休みが少なかったり(勤務)時間がバラバラになったりお給料が低かったりとか」
労働環境の改善することで今後、仲間が増えることを願っています。
松本運転士「(自分の姿を)子どもたちに見てもらって、あとからどんどん続いてきてくれればなにより嬉しいことではありますね」

熊本電鉄 坂本運輸部長「人材不足解消に直結する部分ですので、若い方の声ひとつひとつを拾い上げて採用に繋げていきたいと思っています」
後生川アナ「10代や20代の運転士がこれから増えるかもしれません。若い力が人材不足解消のカギとなりそうです」

田中キャスター「10代や20代の運転士が少ないのは、年齢制限が関係していたんですかね?」
後生川アナ「それもあるようです。これまで路線バスの運転ができる『大型2種免許』を取得するには…」
①年齢が満21歳であること
②普通免許取得後3年以上経過していること
後生川アナ「この2つの要件を満たさなければいけませんでした」

後生川アナ「そのためすぐに運転できるようにはならないのであれば、他の業界に行くという人が多く、バスの運転士は ”2次就職先”になりやすいということになってしまっていました」

田中キャスター「『憧れる』って言う人はたくさんいると思うんですが、憧れだけじゃやっていけない。やっぱり待遇改善は必要ですね」
後生川アナ「賃金が全産業平均の1~2割低いということで、今からそこを埋めていくということが喫緊の課題だと話していました」

 
   
  













