政府は新型コロナの感染拡大を受けて、国の観光支援策を延期すると発表。一方、静岡県はブロック割の「今こそ!しずおか!!元気旅」を8月末まで延長することを決めました。場合によっては夏休みのプランを組み直す必要がありそうです。

<おおとり荘 原勝政支配人>
「ここ2日間くらいでキャンセルが増えた。元々、夏休みの予約を期待しているところ、電話の本数や予約状況が薄い」

伊豆長岡の老舗旅館「おおとり荘」では、コロナ患者の急増を受けて、今度の3連休のキャンセルが出始めています。旅行業界にとっては書き入れ時の夏休み。このシーズンを直前にした新型コロナの急拡大で国は新たな対応に迫られました。

<斉藤鉄夫国土交通大臣>
「現在の状況は全国旅行支援を実施する、そういう状況にはないと、このように判断した」

斉藤国土交通大臣は今後も新型コロナの感染拡大が懸念されることなどを受けて、7月前半にスタートする予定だった「全国旅行支援」を延期すると述べました。

こちらの旅館では「全国旅行支援」に合わせて、広告などを準備していましたが、急遽、内容を差し替えに。

<おおとり荘 原勝政支配人>
「急遽、県民割が延長することになったので、差し替えをして、ダイレクトメールを発送しようと思っている」

国が突然、旅行業界の支援を取りやめたことを受けて、静岡県は14日「今こそ!しずおか‼元気旅」の実施期間を8月31日まで延長すると発表しました。8月中旬のお盆の期間も割引が受けられます。

実施予定だった「全国旅行支援」と「元気旅」を比較すると、エリアは「全国旅行支援」の方が広いものの、最大の割引率は「元気旅」の方が高くなっています。この展開は、県内客をメインにしていた旅館にとっては朗報でした。

<おおとり荘 原勝政支配人>
「おおとり荘は、50%以上が静岡県内の方に利用してもらっているので(県民割が)あるのとないのでは、全然違うのでありがたい」

ただ、「元気旅」は15日以降に宿泊予約をする人が対象で、すでに宿泊予約をした人が割引を受けるためには、プランの変更などが必要になります。

「元気旅」は新型コロナの感染がさらに拡大すると停止されることも考えられるため、旅行者も宿泊業者も気をもむ日々が続きそうです。