当時も消防団員だった73歳の男性『大変というよりも無我夢中で』

 消防団とは、普段は仕事をしながらボランティアとして防災のパトロールなどを行い、災害などが発生した際に消火や救助活動を行う団体のこと。柴田さんも飲食店の経営をしながら消防団の活動を続けています。
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 阪神・淡路大震災でも、道路が壊れて消防がなかなか現場に駆け付けられない状況の中、地元の消防団が活躍しました。
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 震災当時も消防団員だった高橋利明さん(73)。各地で火事が発生する中、逃げ遅れがいないか地域を走り回ったといいます。

 (高橋利明さん)「近所はだいたいわかりますから、私がおったはずやって思ったらそこに声をかけて、みんなに声をかけて。でも、避難しているかどうかもわかりませんので、近所の人に聞いてっていう形ですね。大変というよりも無我夢中で自分でも何をしているかわからないような感じ。目の前のことしかできなかったですからね」
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 震災から29年。日ごろから地域の人との交流がある消防団だからこそできることがあると柴田さんは言います。

 (柴田大輔さん)「僕らも地域に住んでいるし、誰が住んでいるかっていうのを近所でわかりやすいので、安否確認がしやすい。火災現場に行って消防署員に誰が住んでいるとかそういうのを言えるので」