能登半島地震の発生からまもなく2週間。被災地では今もなお孤立している集落があります。水も電気もガスも止まったまま。孤立する集落に入り、そこで暮らす住民たちを取材しました。

孤立集落の住民「住める状況じゃない」

地震発生からまもなく2週間。石川県輪島市の孤立集落には、1月12日午後4時時点で1500人以上が取り残されていた。

村瀬健介キャスター
「道路が寸断されている場所です。この先に完全に孤立した集落があるということで、私達も、ちょうど今、自衛隊の部隊が物資を届けに行くということで、この部隊について、孤立集落を目指したいと思います」

これから向かう孤立集落は輪島市の市街から、約8キロ離れている。そこに向かう県道は完全に寸断されていた。強風注意報が出ている中、迂回する山道を進んでいく。

村瀬キャスター
「ここの崖崩れ、最近起きたということで大きな石があそこに止まっていますけども、ここの崖崩れがおきている現場のすぐ横の、ほんのわずかなスペースをゆっくりゆっくり進んでいきます」

進行方向から女性が1人で歩いてきた。孤立集落の住民だという。

村瀬キャスター
「歩いてこられた?」

谷内初子さん
「(朝)7時半に家を出て」

村瀬キャスター
「もう1時間半歩いているんですか」

電気も電波も通っておらず、携帯の充電もできないため、谷内初子さんは子どもたちと連絡がとれていない

村瀬キャスター
「ずっと連絡とれない状態?」

谷内初子さん
「とれない、とれない」

8キロ離れた市役所に歩いて向かい、充電などをしたいのだという。

孤立集落へ向かう途中、ほかにも自力で避難を試みる住民に出会った。

村瀬キャスター
「もう集落を出られる?」

男性
「(孤立集落から)出ます。あんな所いられない。もう電気も水もなにもこない。携帯電話もつながらない。住める状況じゃない。限界です」