能登半島地震を受け、「車中泊」での注意点について、地域防災の専門家である金沢大学の青木賢人准教授が解説します。

車中泊では「足を下ろさず上げる」

松村玲郎キャスター:
車の中で生活する車中泊、この点はいかがでしょうか?

青木准教授:
車中泊で一番心配なのはエコノミークラス症候群です。足の方に血液が集中してしまって、そこで血栓ができることによって起きる病気になります。

【車中泊の注意点・エコノミークラス症候群】
対策1:こまめに体を動かす※目安は1時間に1回
対策2:水分を十分にとる
対策3:寝るときは足を上げる

足に血液を集中させないようにするために、こまめに体を動かす。できれば1時間に1回ラジオ体操でもいいし、お散歩でも体を動かしてもらいたいと思います。また血を濃くしないために水分をしっかりと取ってください。トイレに行きたくないので、お水を取らないという方が多いんですけども、それはエコノミークラス症候群を引き起こす原因になります。

それから、寝るときに足を上げることで、血を足におろさないようにするというのも良い対策になります。

兵藤遥陽キャスター:
座った状態で、クーラーボックスなどに足を置いて上げるだけでも良いのでしょうか?

青木准教授:
車で寝るときに運転席の下に足を下ろすのではなくて、ダンボールやクーラーボックスなどを置いて、足を乗せて足を上げる。これだけでも足が下がらなくなりますので、だいぶ血栓を作ることを防げるようになります。

【車中泊の注意点・一酸化炭素中毒】
対策:大雪の際は排気口が雪で埋まらないように注意する

また、雪が降っている地域ですと、車の排気口のところが雪に埋まってしまうと逆流して一酸化炭素中毒になる恐れもありますので、雪が降ってきたときはまめにチェックしてください。