能登半島で最大震度7の地震が発生してから9日で9日目となりました。
「この1週間は冷え込みが厳しく、低体温症や土砂災害などに注意が必要」
南波雅俊キャスター :
能登半島で最大震度7の地震が発生してから9日で9日目となりました。
石川県輪島の週間天気を見ていきますと、10日は雨から曇りに変わる。11日は晴れ間ものぞきそうですが、その後も雨マーク、あるいは雪マークというものが多くなっています。さらに、最低気温が氷点下という日もあります。「この先1週間は冷え込みが厳しく、雨・雪が降りやすい状態が続く。低体温症や土砂災害などに注意が必要」と、気象予報士の広瀬駿さんも話しています。
大きな揺れがあった地域は少ない雨でも土砂災害の危険性が高まっていますから、より警戒が必要になってきます。
「震災ダム」決壊で大規模な土石流発生の恐れ
1月1日、最大震度6強を観測した輪島市で撮影された映像では、土砂がたちまち道路や家屋に流れ込み、目の前まで迫ってくる瞬間が撮影されていました。
この土砂崩れが発生した場所は輪島市の一ノ瀬町というところです。その後の調査で、土石流によって「震災ダム」というものが形成されたということがわかりました。
この「震災ダム」について説明をしていきます。土砂が堆積したことによって、本来、水が流れる沢の部分がせき止められて、そこに水が溜まっていきます。雨が降ったり、雪が解けると、より溜まりやすくなっていきます。京都大学防災研究所の松四雄騎教授は、「今後、雨や雪が続けば、震災ダムが決壊して大規模な土石流が発生する恐れがある」と話しています。
そして、この「震災ダム」は石川県輪島市町野町に少なくとも9か所あるということがわかってきています。集落の近くにも「震災ダム」がありますし、少し離れたところにもあるんですが、この辺りなども含めて複数箇所に今あるという状況なんです。
松四教授は「本来なら今すぐ撤去が必要。警戒し続けるしか手がないのが現状」と話しています。「震災ダム」はポンプを使って排水をしたり、安全な水路を作ってみたりですとか、土砂を取り除く工事を行うことが必要になってくるんですが、重機がこの辺りまで入り込めないという状況もあって、今は警戒し続けることしか手がないということなんですね。
ホラン千秋キャスター:
そもそも、まだ行方がわかっていない方々がいる中で、そちらの方々の救出という部分が最優先なんですけれども、日本全国を見てみますと、こういった山間地域・山間部というのは大変多い。どこででも発生する可能性があるということを頭に入れて、自分が住んでるところはどういったリスクがあるのか、実際にハザードマップをしっかりと確認していたからこそ危機を回避できたという方もいらっしゃるそうですので、非常に重要だなというふうに思いますね。
元競泳日本代表 松田丈志さん:
少なくとも9か所というふうになっているわけですが、他にもあるかもしれませんし、やはり今後、雪・雨が降ってきたときに一気に決壊する可能性もありますから、一時的に自宅に戻るって方もいらっしゃるかもしれませんけれども、本当に最大限の警戒をしてほしいなというふうに思いますね。