小さな幸せに気づきなさい

「帰厚院」住職・成田賢一さん(47歳)

 「人口1万人余りの岩内町では、過疎が進んでいます。檀家さんも減っています。それは社会的な流れで、仕方がないのかも知れません」

 「でも、そのことを悲嘆するのは嫌なんです。『元気で頑張っています』という姿勢が大切なように思っています。子どもたちには『身近にある小さな幸せに気づきなさい』と話しています。岩内町は自然も人情も豊かで、札幌や小樽にも近く、静かに暮らすには魅力あふれる所です。おじいちゃんやおばあちゃんと接することで、学べることもたくさんあるように思うんです。夢を持って、同時に『小さな幸せに気づきなさい』と伝えています」

 「カレーの日」の集いは、まさにその「小さな幸せ」を実感できるひとときなのかも知れません。

*文・写真 HBC油谷弘洋
*この連載は、帰厚院の催事や活動に合わせて、今後も不定期で出版してゆきます。
【連載のバックナンバー】
第1話 「檀家離れ」に悪あがき
第3話 消えゆく校歌