(元関係者Aさん)「誰の検体かわからないものに対してPCR検査というものをしていたので、お客さんの唾液かどうかそもそもわからない。例えば代理店が検査キット100個に対して、自分で唾液を入れていたとしても、そこはわからないので。実際に検査を受けた認識がない方に関しても、個人情報さえあれば、補助金の申請はできるので。なので実際に受けたという認識がない方に対しても、PCRの補助金の申請をしていた可能性はかなり高いかなと思います。審査自体がすごく甘かったのではないかなと思います。補助金でお金が入ってくるのがわかれば、何かしらの不正はしやすかったんじゃないかなと思います。氷山の一角というか、他の事業者でも不正が横行していたんじゃないかなと」

 Aさんの元関係先の会社では不正に得た補助金が他の事業の運営に充てられていたという。

大阪では不正した12事業者を公表 81億円が不交付に

 性善説の下、自己申告に基づいて交付されていた補助金。事業者は受検者の名前や連絡先などが記された申込書を保管しておく必要があった一方、提出は不要とされ、水増しが可視化されることはなかった。

 だが、新型コロナが5類に移行し、社会が一定の落ち着きを取り戻す中、各地で不正が明るみに出始める。

 (大阪府 吉村洋文知事 去年8月)「速やかに無料検査をするというスキームの下で、性善説に立って事業を構築している。でも不適切なこと、不正は当然あってはならないわけです。それについては厳しく対応する」

 370の事業者が無料検査場を展開していた大阪府。府民や従業員からの情報提供を受けて立ち入り調査を実施したところ、検査数を水増しするなどの手口で12の事業者が補助金を不正に請求していたと発表した。不交付が決まった総額は81億9000万円。吉村知事は去年8月までに12の事業者について実名公表に踏みきった。