■ニューイヤー駅伝2024inぐんま(第68回全日本実業団対抗駅伝競走大会、1日・群馬)

新年最初の日本一を決める「ニューイヤー駅伝」が1日、群馬県庁前をスタート・フィニッシュとする7区間(全長100km)のコースで行われ、トヨタ自動車が8年ぶり4度目の優勝を果たした。タイムは4時間49分02秒。2区でトップに立つと、以降一度もトップを譲らない圧巻のタスキリレーで栄冠を手にした。史上4チーム目となる3連覇を目指したHondaは2位でフィニッシュ。

上州路の名物「空っ風」の中、スタートした今年最初の日本一決定戦。混戦の1区を今季引退の大石港与(35)が4位でつなぐと、2区で10000m日本歴代2位の太田智樹(26)がアジア大会代表の池田耀平(25、Kao)との接戦を制し、区間賞の走りで首位に浮上。3区のルーキー田澤廉(23)へ。

五輪、世界陸上の代表選手が集結した3区は3連覇を狙うHondaが東京五輪、世界陸上オレゴン代表の伊藤達彦(25)を投入。伊藤は旭化成の相澤晃(26)の猛追を歯を食いしばりながら振り切り、順位を3位から2位に上げた。トップを走るトヨタ自動車の田澤はハイレベルな走りで2位に58秒差をつけ、インターナショナル区間の4区にタスキを繋いだ。

トヨタ自動車は4区でコリル フェリックス(20)が首位をキープすると、5区ではベテラン・田中秀幸(33)が区間賞の快走で2位Hondaとの差を1分30秒程に広げる。6区は世界陸上オレゴンでマラソン代表の西山雄介(29)も安定の走りで、GMOインターネットに参画する大迫傑(32、Nike)を2秒上回る“区間賞リレー”。

アンカーは東京五輪マラソン代表の服部勇馬(30)。独走を続ける中、ゴールの群馬県庁前には前回の優勝(2016年)を経験している1区の大石と5区の田中をはじめ、チームのメンバーが待ち構える。服部が残り700m付近でサングラスを外すと、そのままフィニッシュテープを切り、チームメイトと喜びを分かち合った。服部は入社8年目で初めて優勝のテープを切り、大石と抱き合うと胴上げで3度宙を舞った。

レース後に熊本監督は「8年ぶりなので嬉しいの一言」と優勝の喜びをかみしめ、服部は「本当に悔しい思いをしてきたので、この優勝は格別ですし、これまで走ってきたすべての選手、そして関係者の皆様に感謝してます」と気持ちを伝えた。

【ニューイヤー駅伝2024結果】
優勝 トヨタ自動車 4時間49分02秒
2位 Honda 4時間51分11秒
3位 旭化成 4時間51分27秒
4位 黒崎播磨 4時間52分40秒
5位 三菱重工 4時間53分45秒
6位 Kao 4時間53分46秒
7位 NTT西日本 4時間53分47秒
8位 GMOインターネットグループ 4時間54分07秒

【区間賞】
1区 太田直希(24、ヤクルト)34分42秒
2区 太田智樹(26、トヨタ自動車)1時間1分40秒
3区 小林歩(25、NTT西日本)42分29秒
4区 ディエマ アイザック(24、マツダ)20分52秒
5区 田中秀幸(33、トヨタ自動車)46分33秒
6区 西山雄介(29、トヨタ自動車)32分59秒
7区 市田孝(31、旭化成)48分05秒