来年1月1日に開催される駅伝の実業団ナンバーワン決定戦、ニューイヤー駅伝(第68回全日本実業団対抗駅伝)は群馬県庁前を発着点に7区間、100キロで行われ、41チームで争われる。

30日に前々日会見が行われ、3連覇を狙うHondaの小山直城(27)らが登壇し、駒澤大学の“先輩・後輩”となる三菱重工・山下一貴(26)、トヨタ自動車の田澤廉(23)も参加した。山下と田澤は今年、日本代表として世界陸上(8月・ブダペスト)に出場。山下はマラソン、田澤は10000mで大舞台を経験し、チームの中心選手としての活躍が期待される。

田澤は「世界の舞台というのは大切な経験だった。上を目指すためにはよかった」と世界陸上を振り返った。一時5位に浮上もアクシデントで結果12位だった山下は「世界陸上全体としては悔しさもあったが、(世界で)勝負も出来るのではという気持ちにもなり、上を目指すいいきっかけとなった」と、さらなる高みを見据えた。

山下は大学の後輩である田澤について意識するかと聞かれると「そうですね。でも今回は自分は区間が違うので(笑)。意識と言っても、あんまり意識はしてないです。まあ強い後輩ですよね(笑)」と“イチタカスマイル”をみせ、「自分は自分の任された区間を、やるべきことを考えていきたい」と意気込んだ。

トヨタ自動車のスーパールーキーとして挑む田澤は、前回の箱根駅伝で駒澤のエースとして史上5校目となる「学生3大駅伝三冠」達成に貢献。2020年の箱根駅伝では、当時4年生の山下が2区、1年生の田澤が3区でタスキリレーを行った。

またこの日、地元の小学生から寄せられた「レース前の心構えは?」の質問に、田澤が「難しくないですか?言える人いますか?」と悩み、思わず山下の方をみて「いいですか?」と“マイクリレー”で助けを求める場面も。後輩のマイクを受けた山下は「大会前の心構えですけど、今回の事に限ってなんですが、駅伝だと補欠になったメンバーとかがいるので、補欠になったメンバーの分まで、メンバーに顔向けできるような走りしたい」と先輩としての心構えを語った。

※写真は山下選手(左)、田澤選手(右)